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ピックアップの作り方

エレキギター用のピックアップを自作する人はあまりいないと思いますが,スチール弦の振動を手軽に拾えるので大変便利なものです。これでピアノの弦の振動も拾う事ができます。これを使わないで弦の振動を直接拾うには,数百万円もするレーザー・ドップラー速度計などを使わないといけませんが,このピックアップなら,ほとんどタダで自作する事が出来ます。ここでは,このピックアップの作り方を書きます。

五寸釘を5cmほどの長さに切ります。800℃くらいで焼鈍したほうが良いですが,無くてもOKです。絶縁のために薄い紙を巻いて0.1mmのエナメル線を3000回くらい巻きます。かなりの巻き数ですから,手回しドリルなどに噛ませて巻くのが得策です。両側に鍔をつければ巻きやすいですが,無しだと文字通り中央部が太い糸巻き型になるでしょう。巻き方によりコイルの性能は微妙に変わります。ハムバッカーでは2つのコイルの特性を揃える必要があります。インピーダンス特性からすれば,もっと巻いても大丈夫のようですが,コイルが太ってころんころんになってしまいますので,最大出力が1V位になるように巻き数を決めます。出力は巻き数に比例しますが,インダクタンスは巻き数の2乗に比例します。インピーダンスの大半はインダクタンスで決まりますから,巻き数を増やすと急激にインピーダンスは上がります。

後ろ側に磁石をつけます。やってみるとフェライト磁石のほうが良いようです。現在最強のNdFeB磁石は強すぎて,却って感度が悪くなるようです。ピックアップコイルは弦を磁化するエキサイトコアの働きと,文字通り弦の振動を拾うサーチコイルとを兼用していますが,コアを含んだサーチコイル側の特性が劣化するのかもしれません。
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